ValveがOSを無料開放する理由、Lenovoはハードで稼ぎValveは店で稼ぐ
LenovoがSteamOSを採用する理由は明快だ。Windowsライセンス費用が消え原価が下がる。だがValveの狙いはもっと大きい。ハードメーカーはハードそのもので稼ぐ必要があるが、Valveにはその制約がない。自社で作らない端末を増やし、Steamストアという収益源への入口を広げているのだ。
3行要約
- AMD Ryzen Z2 ExtremeとSteamOSを搭載、8.8型1920×1200 OLEDは144Hz・VRR対応
- SteamOS 3.8はASUS ROG Ally・MSI Claw等も含む最大規模の第三者ハンドヘルド対応を実現
- Windowsライセンス費用が消えハードメーカーの原価は下がるが、Valveの狙いはより大きい
- 自社で作らない端末を増やしSteamストアの取引という収益源への入口を広げる戦略だ
概要
LenovoがSteamOSを採用する理由は明快だ。Windowsライセンス費用が消え原価が下がる。だがValveの狙いはもっと大きい。ハードメーカーはハードそのもので稼ぐ必要があるが、Valveにはその制約がない。自社で作らない端末を増やし、Steamストアという収益源への入口を広げているのだ。
背景
SteamOS 3.8はLenovo Legion Go 2に加え、ASUS ROG Ally、MSI Clawなど第三者ハンドヘルドへの対応を広げた。ハードメーカーにとってWindowsライセンス費用が消えることは原価低減に直結するが、これはValveにとっての狙いの一部に過ぎない。PCハードメーカーはハードウェアで利益を出す必要があるが、Valveはゲーム販売の取引手数料という別の収益源を持つ。自社で製造しない端末を増やすほど、Steamストアへの入口が増え、Valveの収益基盤は広がる。
日本への影響
Steam Deck発売以来、PC系ゲーミングハンドヘルドへの関心は国内でも高まっており、Legion Go 2は秋葉原や量販店ゲーミングコーナーでの取り扱いが見込まれる。約18万円はSwitch 2の約2倍だが、国内メーカーが同様の戦略を検討する際は、ハード単体の採算でなく、自社が持つ販売プラットフォームとの組み合わせで収益設計する視点が参考になる。
深堀り視点
なぜ重要か
SteamOSの第三者ハンドヘルドへの拡大は、Valveがハードウェア企業でなくプラットフォーム企業として動いていることを示します。ハードメーカーの原価対策という表層の話の裏に、Steamストアへの入口を増やすという別の狙いがあります。
ビジネスの見方
LenovoやASUSはハードそのもので利益を出す必要がありますが、Valveにはその制約がありません。自社で製造しない端末が増えるほど、ゲーム販売の取引手数料という収益源へのアクセスポイントが広がります。GoogleがAndroidを無料開放しPlayストア収益で稼ぐ構図と同型です。
次に見るポイント
- SteamOS版とWindows版の実際の販売比率が公表された場合、SteamOSエコシステムの市場規模を測る重要な指標となる
- ASUS ROG Ally・MSI Claw等、他の第三者ハンドヘルドの売上がSteamストアの取引額にどう反映されるか
- Nintendo Switch 2との価格差が縮まる局面でPCゲーミングハンドヘルド全体の市場シェアがどう変化するか
編集部コメント
LenovoにとってSteamOS採用はWindowsライセンス費用を消す原価対策ですが、Valveの狙いはそれ以上だと考えます。自社で作らない端末が増えるほど、Steamストアという収益源への入口が広がる。ハードで稼ぐ必要のないValveだからこそ打てる、Android型の間接収益戦略だと見ています。
出典
Windows Central・PC Gamerの報道、SteamOS 3.8の第三者ハンドヘルド対応状況を突き合わせています。
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